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運営管理 / 生産の計算と改善生産
生産の計算と改善 4/5 / 約5分

設備管理 — 設備の通信簿は、3つの掛け算でつけます

コンビニのコピー機の1日を採点します。故障で2時間止まった(動くべき時間に動いたか)。動いている間も、本来1枚5秒のところ7秒かかった(本来の速さで動いたか)。刷った100枚のうち3枚かすれた(良品を出したか)。

3つの成績を掛け算したのが設備総合効率(OEE)——設備の通信簿です。壊れにくさ(MTBF)と直しやすさ(MTTR)まで含めて、設備管理の数字を固めます。

この5分の問い

設備がどれだけ活躍しているかは、何と何の掛け算で1つの指標になるのでしょうか。

直感でつかむ

OEE=時間稼働率×性能稼働率×良品率です

時間稼働率——動くべき時間のうち実際に動いた割合(故障・段取りで止まった分が欠ける)。性能稼働率——動いている間、本来のスピードが出ていた割合(チョコ停・速度低下で欠ける)。良品率——作った物のうち良品の割合(不良・手直しで欠ける)。

OEE=時間稼働率×性能稼働率×良品率。掛け算なので、それぞれが9割・8割・95%でも全体は0.9×0.8×0.95=68.4%——1つずつは悪くなく見えても、積むと3割超が失われている。この「掛け算の怖さ」がOEEの教えです。

OEEの合言葉OEE=時間稼働率×性能稼働率×良品率——止まる・遅い・不良の3つの欠けの積
厳密に見る

MTBF・MTTRと保全の4種類——「壊れにくさ」と「直しやすさ」です

MTBF(平均故障間隔)——故障から次の故障までの平均時間。長いほど信頼性が高いMTTR(平均修復時間)——故障してから直るまでの平均時間。短いほど保全性が高い。両者を組み合わせたアベイラビリティ(可用率)=MTBF÷(MTBF+MTTR)——MTBF90時間・MTTR10時間なら90÷100=90%です。

保全の4種類——予防保全(定期的に整備して故障を防ぐ)・予知保全(振動・温度など状態監視で劣化を予知して手を打つ)・事後保全(壊れてから直す)・改良保全(壊れにくいように設備自体を改良する)。TPMは全員参加でこれらを回す体系で、故障・段取り・チョコ停・速度低下・不良・立ち上がりの6大ロスの撲滅を狙います。

結論が反転する分かれ目
MTBF(平均故障間隔)
壊れにくさ=信頼性
故障から次の故障までの平均。長いほど良い
MTTR(平均修復時間)
直しやすさ=保全性
故障から復旧までの平均。短いほど良い
分かれ目 「MTBFは短いほど良い」の逆転肢が定番。間隔は長く・修理は短く、で固定します。
ここで間違える

MTBFとMTTRの「長短どちらが良いか」の逆転が定番です

定番の誤り肢は「MTBFは短いほど、MTTRは長いほど設備管理上望ましい」——真逆です。故障の間隔(MTBF)は長いほど壊れにくく、修復の時間(MTTR)は短いほど早く直る——「間隔は長く・修理は短く」で固定してください。

保全では予防と予知の混同が的——カレンダーどおりの定期整備が予防保全、センサー等の状態監視に基づくのが予知保全。時間基準か状態基準か、で切り分けます。

実務では

「機械が古いから買い替えたい」という相談は、OEEを測ってからが本番です。時間・性能・良品の3つに分解すると、犯人が設備の老朽化(性能稼働率)ではなく段取り替えの長さ(時間稼働率)だった、ということがよくある——買い替え数千万円の前に、段取り改善で数%を取り戻せないか。分解して測る、が設備投資判断の前提です。

確かめる — 予想してから答え合わせ
この5分のまとめ

冒頭の問いに答えます。OEE=時間稼働率×性能稼働率×良品率(0.9×0.8×0.95=68.4%——掛け算は容赦なく減る)、壊れにくさはMTBF(長いほど良い)・直しやすさはMTTR(短いほど良い)・可用率=MTBF/(MTBF+MTTR)です。計算コアの締めは、数値と言葉のデータを仕分ける品質管理の道具箱へ。