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運営管理 / 生産管理の土台生産
生産管理の土台 3/5 / 約5分

工程管理 — 一番長い道が、全体の日数を決めます

引っ越しの予定表を作るとします。横軸に日付、縦軸に「荷造り」「役所手続き」「掃除」、棒で期間を塗る——これがガントチャートです。一目で分かる。でも1つ弱点がある——「荷造りが終わらないと運び出せない」という順序の縛りが、図に出てこないのです。

その弱点を補うのがPERT/CPM。複数のルートの中で一番長い道=クリティカルパスが全体の日数を決める——ここが毎回の試験の的です。

この5分の問い

複数の作業が絡み合うとき、全体で何日かかり、どの作業が遅れるとまずいのでしょうか。

直感でつかむ

ルートごとに足し算して、最長の道を探します

カレー作りで考えます——「米を研ぐ30分→炊く60分」のルートと、「野菜を切る20分→煮込む40分」のルート。2つは並行できるので、全体の所要時間は長い方=90分で決まります。この最長経路がクリティカルパスです。

クリティカルパス上の作業は1分の遅れがそのまま全体の遅れになります(余裕=フロートがゼロ)。それ以外のルートには余裕がある——「煮込み」側は30分余裕があるので、多少もたついても全体は遅れません。監視すべきは最長の道、が工程管理の結論です。

工程管理の合言葉クリティカルパス=最長経路=フロート(余裕)ゼロ——ここの遅れだけが全体を遅らせる
厳密に見る

ガントの弱点とPERT・CPMの由来——道具の使い分けです

ガントチャート(ヘンリー・ガント、1910年代)——横軸時間×縦軸作業の棒グラフ。進捗が一目で分かる反面、作業間の依存関係が表現できないのが弱点です。PERT(米海軍のプロジェクトで開発。作業時間を楽観値・最可能値・悲観値の3点で確率的に見積もる)とCPM(デュポン社。確定的な時間で計算)は、ネットワーク図で依存関係そのものを描きます。

計算の作法——各作業の最早開始時刻を前から順に(フォワード)、最遅開始時刻を後ろから順に(バックワード)求め、両者の差が全余裕(トータルフロート)。フロートがゼロの作業をつなぐとクリティカルパスになります。

結論が反転する分かれ目
ガントチャート
横軸時間×縦軸作業の棒グラフ
進捗が一目瞭然。ただし作業間の依存関係が表現できない
PERT/CPM
ネットワーク図で依存を描く
最長経路=クリティカルパスを特定できる。PERTは3点見積で確率的
分かれ目 「ガントで依存関係が分かる」とする肢が定番の誤り。依存を描けるのはネットワーク図の側です。
ここで間違える

「クリティカルパスはフロートが最大の経路」——逆さの定義が定番です

最頻出の誤り肢は「クリティカルパスとは、余裕時間(フロート)が最も大きい経路をいう」——真逆です。クリティカルパスはフロートがゼロの最長経路——余裕がないからこそ「クリティカル(致命的)」なのです。

「クリティカルパス以外の作業は、どれだけ遅れても全体に影響しない」も誤り——フロートの範囲内でだけ遅れが許される、が正確です(フロートを使い切ればその経路が新たなクリティカルパスになります)。

実務では

「工期がいつも読めない」という建設・製造の相談は、ガントチャートしかないことが原因のことが多い——依存関係が図になっていないから、どこを急がせれば納期が縮むのか誰も分からない。作業を書き出して矢印でつなぎ、最長の道に印を付ける——それだけで「残業させるべき工程」と「余裕のある工程」が分かれます。クリティカルパスは、限られた応援人員をどこに入れるかの決定図です。

確かめる — 予想してから答え合わせ
この5分のまとめ

冒頭の問いに答えます。全体の所要時間は最長経路=クリティカルパスが決め、その上の作業はフロートゼロ——遅れが直撃します。ガント(見やすいが依存が見えない)とPERT/CPM(ネットワークで依存を描く)の使い分けまでが試験の範囲です。次は「持つ」管理——在庫管理の2方式へ。