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2次試験対策 / 解法の土台解法
解法の土台 4/4 / 約5分

時間切れの土壇場 — 白紙より、結論とキーワードだけでも

2次試験は、同じ受験生が複数回挑戦することも珍しくありません。ですが受験回数が増えるほど自然に上達するとは限らず、毎年同じ罠にはまり続ける多年度受験生もいるとされます。

もう一つの現実が、80分という制限時間です。骨子作成まで終えたのに、残り時間で1設問が丸ごと白紙になる——そんな事態への備えが、解法の土台の最後のピースです。

この5分の問い

多年度受験生が繰り返す罠は何で、時間が足りなくなったときはどう動くのが定石なのでしょうか。

直感でつかむ

多年度受験生の罠は3つ——どれも「去年の型」への逃げ込みです

多年度受験生が陥りやすい罠は3つに整理されます。罠1・解答テンプレの暗記に頼りすぎる——与件文を読まずに型へ当てはめると、その事例固有の事実を欠いた「一般論答案」になり、得点が伸びません。テンプレは骨格であって、肉付けは与件文からです。罠2・知識のひけらかし——過去に学んだ知識を根拠なく持ち込む型で、これはやってはいけない解答パターンとも重なります。罠3・前年と同じ出題パターンを期待する——「事例IVの第1問は毎年経営分析だから」と決め打ちすると、出題形式が変わった年にパニックに陥るとされます。

多年度受験生の合言葉3つの罠はどれも「去年の型」に逃げ込むこと——テンプレ・知識・出題予想、頼るほど今年の与件文から離れます
厳密に見る

時間切迫時は「空欄より部分点」——結論とキーワードだけでも置きます

残り時間が僅少になったとき、本来の80分の使い方(設問把握→精読→骨子作成→記述→見直し)には戻れません。ここで効くのが、キーワード加点の仕組み(推定)です——キーワードがなくても方向性が正しければ部分点(3〜5点程度)が入ると推定されています。つまり白紙より、結論の一文とキーワードの羅列だけでも書く方が得点期待は高いということです。優先順位は、①結論の一文をまず書く②与件文のキーワードを1つでも文中に置く③時間が許せば因果の接続語を足す、の順とされます。

なお、1次試験(マークシート)の難問対処法として伝えられる「捨て問の見極め」(論点が完全に初見・全選択肢の正誤が判断できない場合は捨てる)や消去法そのものは、選択肢のない2次の記述式には直接は使えません。ただし「残り時間で何を捨て、何に時間を割くか」という判断の考え方自体は、1次・2次に共通するとされます——2次では「捨てる」は空欄ではなく、「結論だけ書いて次の設問に移る」という形に置き換わります。

結論が反転する分かれ目
空欄(悪)
結論も書かず次へ
部分点の可能性そのものを手放してしまう
結論だけでも(良)
一文とキーワードだけ書く
方向性が合えば部分点(推定3〜5点)が入りうるとされる
分かれ目 「時間切れ=0点」ではなく「時間切れでも部分点」——この差が最後の得点を分けます。
ここで間違える

「今年も同じ」という決め打ちと、白紙のまま次に進むことが的です

定番の落とし穴は前年の出題パターンへの決め打ちです。「去年こうだったから今年も」という期待は、形式が変わった瞬間に思考を止めてしまいます。もう一つは時間切迫時に白紙のまま次の設問へ進むことです——部分点が入る可能性がある以上、結論の一文だけでも埋める方が得点期待は高いとされます。

実務では

試験当日、答案を提出する前に、次を確認してください——設問を先に読み、何が問われているかを確認したか。与件文にマーキングしたか(強み・弱み・機会・脅威)。解答の最初の一文に結論を書いたか。与件文のキーワードを引用・活用したか。因果関係を「〜のため」「〜によって」で明示したか。字数の80〜100%を使ったか。事例内の解答どうしの一貫性を確認したか。——この7項目が、事例I〜III共通の最終チェックとされます。

確かめる — 予想してから答え合わせ
この5分のまとめ

冒頭の問いに答えます。多年度受験生の罠は「去年の型」への逃げ込み——テンプレ暗記・知識のひけらかし・前年の出題予想の3つです。時間が足りなければ、白紙より結論とキーワードだけでも書くのが定石とされます。——これで解法の土台4ユニットが揃いました。次はこの土台を使って、実際の事例演習へ進みます。