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企業経営理論 / マーケティングの実践マー
マーケティングの実践 4/6 / 約5分

プロモーション — 有料か無料か、対人か非対人かで5つに割れます

テレビCM、新聞に載った好意的な記事、店頭の試食、営業担当の訪問、そして自宅に届くDM——どれも「顧客に伝える」仕事ですが、性質はバラバラです。

この道具箱を仕分ける物差しは2本——お金を払っているかと、人が対面で伝えるか。この2軸で、プロモーション・ミックスの5要素は綺麗に整理できます。

この5分の問い

顧客に情報を伝える手段は何種類あり、それぞれ有料か無料か、対人か非対人かで、どう仕分けられるのでしょうか。

直感でつかむ

広告・販売促進・PR・人的販売・ダイレクトマーケティングの5要素です

広告——媒体にお金を払って流す非人的なメッセージ(有料・非人的)。PR(パブリシティ)——報道など媒体費用を払わずに得る好意的な露出(無料・非人的)。ここが最初の対です。

人的販売——営業担当が対面で伝える(人的)。販売促進(セールスプロモーション)——試食・クーポン・ポイントなど、短期的に行動を後押しする仕掛け。ダイレクトマーケティング——DM・メール・電話などで個別の顧客に直接働きかけ、反応を測る手法です。

5要素の合言葉広告(有料・非人的)/PR(無料・非人的)/人的販売(対面)/販売促進(短期の後押し)/ダイレクト(個別・直接)
厳密に見る

IMC——バラバラの道具に、1つのメッセージを通します

5つの道具を別々の部署が別々のトーンで使うと、顧客から見たブランドはちぐはぐになります。IMC(統合マーケティング・コミュニケーション)(シュルツ)は、広告からPR、店頭、DMまですべての顧客接点で一貫したメッセージを設計する考え方です。

道具の使い分けの定石も問われます——認知を広げる入口は広告・PR、検討を深めるのは人的販売、最後のひと押しは販売促進——購買意思決定の5段階(別ユニット)と重ねると、どの段階にどの道具かが見えます。

結論が反転する分かれ目
広告
媒体費用を払って枠を買う
有料・非人的。内容とタイミングを自社で統制できる
PR(パブリシティ)
報道として無償で取り上げられる
無料・非人的。統制できないが第三者の声として信頼性が高い
分かれ目 「PRは有料」が最頻出の誤り肢。払って統制するのが広告、無償で信頼を得るのがPRです。
ここで間違える

「PRは媒体費用を払う」——広告との境界が最頻出です

最頻出の誤り肢は「パブリシティは、媒体に費用を支払って自社の情報を報道してもらう活動である」——誤り。パブリシティの本質は無償で、報道するかどうかの決定権は媒体側にあります(だから統制しにくいが、信頼性は高い)。費用を払って枠を買うのは広告です。

「販売促進は長期的なブランド構築を主目的とする」も定番の誤り——販売促進は短期の行動喚起が主目的で、長期のブランド構築はむしろ広告・PRの領分です。

実務では

販促予算の乏しい中小企業ほど、実はPRが武器になります。地元紙は「地域の面白い取り組み」を常に探している——新商品や創業ストーリーをプレスリリースにして送るだけで、広告費ゼロで広告より信頼される露出が取れることがある。「広告を打つ前に、記事にしてもらえないか」——この一言は、診断士が販促相談で最初に出せる打ち手です。

確かめる — 予想してから答え合わせ
この5分のまとめ

冒頭の問いに答えます。伝える道具は広告(有料・非人的)・PR(無料・非人的)・人的販売(対面)・販売促進(短期の後押し)・ダイレクトマーケティング(個別・直接)の5要素で、IMCがそこに一貫したメッセージを通します。マーケの締めくくりは、モノではない商売——サービス・マーケティングへ。