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企業経営理論 / マーケティングの実践マー
マーケティングの実践 1/6 / 約5分

ブランド — 名前は資産です。階層・拡張・5つの中身で扱います

中身がまったく同じ飲料でも、知っている名前のラベルが付いた瞬間、人は高い方を選びます。名前が売上を生むなら、それは紛れもなく資産——ブランド・エクイティという言葉は、この直感を会計の言葉に引き寄せたものです。

試験では、ブランドの階層拡張の2方向資産の5要素、そしてアーカーとケラーの区別が問われます。

この5分の問い

ブランドはどんな階層と拡張の型を持ち、その資産価値は何で構成されるのでしょうか。

直感でつかむ

「会社の名前か、商品の名前か」と「どこへ広げるか」

ブランド階層——会社そのものを名乗るコーポレートブランド、製品群をまとめるファミリーブランド、1つの製品に付く個別ブランドの3層です。

持っている名前を新製品に使い回すのがブランド拡張で、方向は2つ——ライン拡張(同じカテゴリー内の新製品へ。飲料ブランドの新フレーバーなど)とカテゴリー拡張(異なるカテゴリーへ。飲料ブランドでアイスクリームを出すなど)。近いか遠いか、で区別します。

ブランドの合言葉階層=コーポレート・ファミリー・個別/拡張=ライン(同カテゴリー)・カテゴリー(異カテゴリー)
厳密に見る

アーカーの5要素とケラーのブランド知識——提唱者の対で固めます

ブランド・エクイティ(アーカー)は5要素——ブランド認知(知られているか)・知覚品質(良さそうだと思われているか)・ブランド連想(何を思い浮かべるか)・ブランド・ロイヤルティ(繰り返し選ばれるか)・その他の所有権資産(商標権など)。

ケラーは消費者の頭の中に着目し、ブランド知識=ブランド認知+ブランド・イメージと定式化しました(顧客ベースのブランド・エクイティ)。資産の棚卸しのアーカー・頭の中のケラー——この対で提唱者すり替えに備えます。

結論が反転する分かれ目
ライン拡張
同じカテゴリー内の新製品へ
新フレーバー・新サイズ。同じ棚に並ぶ拡張
カテゴリー拡張
異なるカテゴリーの製品へ
飲料ブランドがアイスへ。別の売り場に行く拡張
分かれ目 「同カテゴリー=カテゴリー拡張」と字面で釣る肢が定番。棚が同じか別かで判定します。
ここで間違える

拡張2方向の入れ替えと、アーカー↔ケラーのすり替えが定番です

定番の誤り肢は「同一カテゴリー内で新製品を追加することをカテゴリー拡張という」——誤り、それはライン拡張です。同じ棚に並ぶならライン、別の売り場に行くならカテゴリー、と覚えてください。

提唱者では「ケラーのブランド・エクイティ5要素」が典型のすり替え——5要素はアーカー、認知+イメージ=知識はケラーです。

実務では

中小企業のブランド相談は「うちにブランドなんてない」から始まりますが、老舗の屋号・地域での評判・「あそこの製品なら間違いない」という取引先の信頼——これらは全部エクイティの5要素に載る資産です。棚卸しして初めて、パッケージ刷新や新商品への名前の使い回し(拡張)の是非が判断できる——「名前の資産価値」を言語化するのは、事業承継やM&Aの場面でも効く仕事です。

確かめる — 予想してから答え合わせ
この5分のまとめ

冒頭の問いに答えます。ブランドはコーポレート・ファミリー・個別の3層をなし、拡張はライン(同カテゴリー)とカテゴリー(異カテゴリー)の2方向、資産価値は認知・知覚品質・連想・ロイヤルティ・その他所有権資産の5要素で構成されます(5要素のアーカー・知識のケラー)。名前の次は値段——価格設定の理論へ。