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経営法務 / ブランドと創作の権利ブラ
ブランドと創作の権利 1/6 / 約5分

商標 — 文字とロゴだけでなく、音や色も登録できます

ブランドを見分ける手がかりは、もう文字とロゴだけではありません——CMの終わりに流れるあのサウンドロゴ、遠目にも分かるコーポレートカラー、アプリ起動時のアニメーション。

2015年の商標法改正は、この現実に法律を追いつかせました——音・色彩・動き・ホログラム・位置の5類型が新たに登録できる商標になった。改正年と5類型のセットが試験の的です。

この5分の問い

2015年の商標法改正で、どんな新しいタイプの商標が登録できるようになったのでしょうか。

直感でつかむ

音・色彩・動き・ホログラム・位置——5つの新顔です

2015年改正で追加された5類型——音商標(サウンドロゴ)・色彩のみからなる商標(単色や色の組合せそのもの)・動き商標(ロゴのアニメーション)・ホログラム商標(見る角度で変わる表示)・位置商標(商品の特定位置に付す標章)。

共通するのは、文字や図形でなくても「出所を見分ける目印」になりうるという発想の拡張です——ブランドの識別力があるものは商標になりうる、が背骨です。

商標5類型の合言葉2015年改正=音・色彩・動き・ホログラム・位置——識別力があれば文字・図形でなくてもよい
厳密に見る

拒絶される理由——絶対的と相対的の2系統です

登録を拒む理由は2系統——絶対的拒絶理由(3条):そもそも識別力がないもの。商品の普通名称・産地や品質をそのまま表しただけの表示など、「誰の商品か見分ける役に立たない」標章です。

相対的拒絶理由:識別力はあっても他人の権利や信用とぶつかるもの——他人の周知商標と混同のおそれ・著名商標と類似・先願先登録との抵触など(4条に多くが列挙されています。なお4条には公序良俗違反や品質誤認のような公益的な拒絶理由も含まれます)。「それ自体の問題」か「他人との衝突」か、で2系統を切り分けます。

結論が反転する分かれ目
絶対的拒絶理由(3条)
識別力がない
普通名称・産地/品質の記述のみ等——目印として機能しない
相対的拒絶理由(4条)
他人の権利・信用と衝突
周知商標との混同・著名商標との類似・先願との抵触
分かれ目 「それ自体の問題か、他人との衝突か」で2系統を切り分けます。
ここで間違える

改正年の入れ替え(2015↔2020)と、5類型の混入が定番です

定番の誤り肢は改正年の入れ替え——「音商標や位置商標は2020年改正で導入された」(誤り——2015年。2020年は意匠法の改正年で、建築・内装・画像の追加)。商標2015・意匠2020、と対で固定してください。

5類型に「におい商標」「味商標」を混ぜる肢も出ます——日本ではにおいや味は登録対象になっていません。音・色彩・動き・ホログラム・位置の5つだけです。

実務では

中小企業のブランド相談で意外に効くのが位置商標と色彩の視点です——「うちの製品は遠目でもあの色で分かると言われる」なら、それは登録を検討すべき資産かもしれない。もちろん識別力の立証は容易ではありませんが、「文字ロゴ以外もブランドの構成要素として守れる時代」という知識だけで、ブランド戦略の議論の幅が変わります(出願実務は弁理士へ)。

確かめる — 予想してから答え合わせ
この5分のまとめ

冒頭の問いに答えます。2015年改正で音・色彩・動き・ホログラム・位置の5類型が登録可能になり(においと味は対象外)、拒絶理由は識別力そのものの絶対的拒絶と、他人の権利と衝突する相対的拒絶の2系統です。次は商標のいちばんの特異点——「更新すれば実質永久」の存続期間へ。