マル経融資 — 6ヶ月の伴走が、無担保の鍵
従業員4人の飲食店が、担保も保証人もなしで低利の融資を受けられる制度があります——マル経融資(小規模事業者経営改善資金)。ただし条件が独特です——お金の条件ではなく、「商工会・商工会議所の経営指導を原則6ヶ月以上受けていること」。
伴走の実績が担保の代わりになる、という設計です。
マル経融資は誰がどんな条件で使え、商工会と商工会議所はどう違うのでしょうか。
指導6ヶ月→推薦→公庫が無担保で貸す、の三段です
マル経融資の流れは三段です——①小規模事業者(従業員20人以下・商業サービス業は5人以下)が、商工会・商工会議所の経営指導を原則6ヶ月以上受ける。②商工会等が推薦する。③日本政策金融公庫が無担保・無保証人・低利で融資する(限度額2,000万円・目安)。
貸すのは商工会ではなく公庫、商工会等の役割は指導と推薦——役割分担の取り違えが定番の的です。
商工会は町村部、商工会議所は市部——根拠法も別です
推薦の担い手2つの区別です——商工会は商工会法に基づき主に町村部に、商工会議所は商工会議所法に基づき主に市部に設置されます。どちらも経営指導員を置き、小規模事業者の経営改善(記帳・税務・金融・販路)を支援する——「田舎は商工会、都会は商工会議所」の色分けに、根拠法が1本ずつ付いています。
マル経の対象が小規模事業者限定であることも要注意——中小企業一般ではありません(定義はW35の20人/5人)。
「商工会が貸す」と、限度額の混同が的です
定番の誤り肢は貸し手のすり替え——「マル経融資は商工会議所が融資する」(貸すのは日本政策金融公庫。商工会等は指導と推薦)。設置地域の逆転——「商工会は市部、商工会議所は町村部」(逆です)も定番。
限度額の混同にも注意——マル経は2,000万円(目安)。「経営指導を1ヶ月受ければ足りる」のような指導期間の短縮(原則6ヶ月以上)も的です。
小規模の顧問先に「無担保で借りたい」と相談されたら、マル経は第一候補です——実務のポイントは逆算。申込みには経営指導6ヶ月の実績が要るので、資金需要が見えた時点ですぐ商工会・商工会議所の指導を受け始めるよう案内します。診断士が経営指導員と連携して月次の記帳・計画づくりを支えれば、推薦までの6ヶ月がそのまま経営改善の伴走期間になる——制度の設計思想どおりの使い方です。
冒頭の問いに答えます。マル経融資は小規模事業者が商工会・商工会議所の経営指導を原則6ヶ月以上受け、推薦を得て、日本政策金融公庫から無担保・無保証人・低利で借りる制度(限度2,000万円・目安)。商工会=商工会法・町村部、商工会議所=商工会議所法・市部の色分けです。これで承継と金融の4枚が揃いました——次のWaveは補助金と広域支援、そして科目免除戦略で診断士7科目の完走へ。