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基礎知識等 / 諸法令諸法
諸法令 2/5 / 約5分

資格と登録 — 合格は入場券、登録が入場です

試験に受かった日から行政書士を名乗れるわけではありません。合格は入場券で、行政書士名簿への登録が入場です。そして入場ゲートには、資格を持つ人の3つの系統と、通れない人のリスト(欠格事由)が掲示されています。

この論点、令和6年度に実際に出題され、数字のすり替えで受験生を切りました。守るべき数字は3つ——20年・3年・3月です。

この5分の問い

誰が行政書士になる資格を持ち、どんな事情があると登録できず、登録の手続はどう進むのでしょうか。

直感でつかむ

入口は3系統、出場停止は一律3年です

資格の入口(2条)は3系統です。①行政書士試験の合格者。②弁護士・弁理士・公認会計士・税理士の資格を持つ人。③公務員として行政事務を担当した期間が通算20年以上の人(高校卒業者などは17年以上)。この「20年」が数字すり替えの定番標的です。

通れない人のリスト(2条の2・欠格事由)には規則があります。拘禁刑以上の刑の執行後、公務員の懲戒免職後、登録取消し後、他士業からの除名後——いずれも3年を経過しない者。反則の種類が違っても、出場停止期間は3年でそろっています。ほかに未成年者、破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者などが並びます。

入口の合言葉公務員歴は20年(高卒等17年)、欠格の待機は一律3年
厳密に見る

登録は日行連へ。拒否には手続保障、沈黙には「みなし拒否」があります

登録の手続(6条以下)を流れで押さえます。登録先は日本行政書士会連合会(都道府県の行政書士会を経由して申請)。日行連が登録を拒否するには、資格審査会の議決に基づく必要があり、拒否しようとするときは申請者に弁明の機会を与えます。行政手続の教材で学んだ「不利益な判断には手続保障」の型が、自分たちの法律にも敷かれている形です。

数字がもう1つ。登録申請から3月(3か月)を経過しても何の処分もないときは、登録を拒否されたものとみなすことができます(6条の3)。沈黙を「みなし拒否」に変換して、不服申立てへ進む道を開く仕掛けです。

結論が反転する分かれ目
資格(入口)
公務員歴 通算20年
高校卒業者等は17年。桁を落とした「2年」が罠肢の定番
欠格(出場停止)
各事由とも3年
拘禁刑・懲戒免職・登録取消し等の後3年未経過はNG。「無期限」は罠
分かれ目 入口の年数は長く(20年)、出場停止は短く(3年)。取り違えと「無期限」化が出題の2大手口です。
ここで間違える

令和6年度の実際の切り口は「2年」と「無期限」でした

令和6年度問題52は、まさにこの数字で切ってきました。「公務員として行政事務を担当した期間が通算2年以上」——誤りです(正しくは20年、高卒等17年)。「懲戒免職処分を受けた者はその後も資格を有しない」——誤りです(3年を経過すれば欠格から外れます)。

「無期限に見せる」「桁を落とす」の2手口は、欠格事由の定番です。期間の書いていない欠格・期間が異様に短い資格要件を見たら、まず数字の原本(20年・3年)と突き合わせてください。

実務では

「登録っていつ終わるんですか。開業日を決めたいんですが」。合格後の自分自身が最初に直面する実務がこの手続です。3月のみなし拒否は「それ以上は待たなくてよい」という保証でもあります。開業日の逆算・事務所要件の準備・会費の把握——登録の条文は、あなたの開業スケジュール表そのものです。

確かめる — 予想してから答え合わせ
この5分のまとめ

冒頭の問いに答えます。資格は3系統(合格・他士業・公務員歴20年/17年)、欠格の待機は一律3年、登録は日行連へ——拒否には資格審査会の議決と弁明の機会、3月の沈黙はみなし拒否。次のユニットは、登録して行政書士になった後の話です。守秘・帳簿・報酬掲示——義務と罰則を固めます。