記述式の戦略 — 1問の完璧より、3問で40点
行政書士試験の記述式は3問×20点=60点——300点満点・合格ライン180点の3分の1がここにあります。そして多くの受験生が、白紙や2〜3点の答案でこの60点を溶かします。
戦略の核心は1つ——1問を完璧に書く必要はない。3問の合計で40点取ればよい。40点あれば、択一・多肢選択は140点で届きます。
記述式はどう採点され、どうすれば「完璧に書けない問題」からも点を拾えるのでしょうか。
キーワードが点、文章は接着剤です(推定)
採点基準は非公開ですが、過去の採点講評などからキーワード配点制が推定されています——1問20点に対し、5〜6個のキーワードに各2〜4点。つまり完璧な40字の文章でなくても、正しい法律用語が入っていれば部分点が入る(推定)。例えば国家賠償法1条の問題なら、「公権力の行使」「故意または過失」「違法」「損害」の4語を押さえるだけで半分以上が視野に入る計算です(推定モデル)。
40点の設計図——2問で稼ぎ、1問で拾います
現実的な40点の内訳は——2問でキーワードをほぼ正確に書いて16〜18点ずつ(=32〜36点)、残り1問は部分点で4〜8点。合計36〜44点です。だから本番の優先順位は「3問とも何か書く」——書けない問題でも、テーマに関係する法律用語を並べて文章でつなげば、部分点の可能性が残ります。
字数の作法——「40字程度」は35〜45字が目安。足りなければ条文番号や要件の限定(「ただし〜の場合を除く」)を足し、超えそうなら「〜することができる」→「〜できる」のような圧縮で削る。短くてもキーワード3つ入った30字は、キーワード1つの45字長文に勝ります(推定配点の帰結)。
最大の敵は白紙——次の敵は「書きすぎ」です
最悪の選択は白紙です——キーワード配点制(推定)の下では、断片でも用語が正しければ点が入りうるのに対し、白紙は確実に0点。「自信がないから書かない」は、この試験では常に損な賭けです。
逆の罠が時間の書きすぎ——記述3問に無限に時間を使うと択一が崩れます。目安は1問10分×3問で、10分で書けなければ書けた範囲で次へ。また誤字は命取りになりえます——キーワードの漢字(「故意」「瑕疵」「遺留分」)は普段の学習で手書きしておくのが地味に効きます。
この戦略は学習計画にも跳ね返ります——記述式の勉強は「書く練習」より先に、次の3ユニットの「40字で言える型」を口で言えるようにすること。型が頭にあれば、本番はそれを問題文に合わせて整形するだけです。直前期は、型リストを毎日1周・キーワードを紙に手書き(誤字対策)——これで記述60点が「怖い山」から「計算できる得点源」に変わります。
冒頭の問いに答えます。記述式はキーワード配点制と推定され、正しい法律用語が入っていれば部分点が入りうる——だから戦略は「1問の完璧より3問で40点」、2問で16〜18点+1問で部分点の設計です。白紙は禁止・1問10分・キーワード優先で短くても書く。次の3ユニットで、行政法と民法の「40字で言える型」を装備します。