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中小企業経営・政策 / 経営支援の計画たち経営
経営支援の計画たち 1/4 / 約5分

経営革新計画 — 挑戦の計画は、知事が承認します

「町の和菓子屋が、冷凍技術を使った通販事業に打って出る」——こうした新しいことへの挑戦を計画書にして行政のお墨付きをもらうのが経営革新計画です。承認されると、低利融資・信用保証の別枠・補助金の加点など、挑戦を後押しする支援の扉が開きます。

試験の的は3つ——何が「新事業活動」か・数値要件・誰が承認するかです。

この5分の問い

経営革新計画は何を計画し、どんな数値要件で、誰が承認するのでしょうか。

直感でつかむ

「新しいこと」の型と、2つの数値要件で覚えます

対象となる新事業活動(強化法2条)は——新商品の開発・生産新役務(サービス)の開発・提供商品の新たな生産・販売方式の導入役務の新たな提供方式の導入の4つの型に、技術に関する研究開発・成果の利用その他が続きます。「自社にとって新しい」挑戦が広く入ります。

承認の数値要件は2本立てです——計画期間(3〜5年)の年率で、付加価値額(または1人当たり付加価値額)3%以上の向上、かつ給与支給総額1.5%以上の向上。挑戦の成果を「稼ぐ力」と「賃上げ」の両方で示させる設計です。

革新の合言葉新事業活動への挑戦——年率付加価値額3%+給与支給総額1.5%・承認は行政庁(原則、都道府県知事)
厳密に見る

承認先は行政庁——原則は都道府県知事です

計画は行政庁に提出して承認を受けます(強化法14条)——原則は都道府県知事、複数の都道府県にまたがる場合などは国(主務大臣)です。承認のメリットは政府系金融機関の低利融資・信用保証の別枠・補助金審査での加点など——承認自体はお金をくれる制度ではなく、支援メニューへの入場券です。

付加価値額の定義も問われます——営業利益+人件費+減価償却費。「利益」ではなく、人件費まで含めた「会社が生み出した価値」で測ることが、給与支給総額要件と同じ思想でつながっています。

結論が反転する分かれ目
現行
付加価値額3%+給与支給総額1.5%
賃上げ促進を反映——年率・計画期間3〜5年
付加価値額3%+経常利益1%
古いテキストの数値——現行試験では誤り肢の素材
分かれ目 「経常利益1%」を見たら時点を疑う。数値の入れ替えと時点ズレの二重の的です。
ここで間違える

「経常利益1%」は旧要件——数値の時点に注意です

古いテキストには承認要件として「経常利益 年率1%以上」と書かれていますが、これは旧要件です——現行は給与支給総額 年率1.5%以上に置き換わっています(付加価値額3%は不変)。賃上げ促進という政策潮流を反映した変更で、旧数値を出す肢には乗らないでください。

承認主体のすり替えも定番——「経営革新計画は主務大臣が承認する」(原則は都道府県知事。主務大臣は経営力向上計画)。次ユニットの3点セットで固定します。

実務では

経営革新計画の策定支援は、診断士の看板業務のひとつです。実務の要点は2つ——①数値要件は「付加価値額」で見るので、利益が薄くても人件費・減価償却費を足せば届くことがある(諦めさせない)。②承認は入場券なので、その先に使いたい支援(融資・保証枠・補助金加点)から逆算して計画を書く。「承認されたのに何も使わなかった」が最ももったいない結末です。

確かめる — 予想してから答え合わせ
この5分のまとめ

冒頭の問いに答えます。経営革新計画は新事業活動(新商品・新役務・生産販売方式・提供方式の4つの型+研究開発その他)への挑戦を計画し、年率で付加価値額3%以上+給与支給総額1.5%以上(旧要件の経常利益1%から変更済み)を目標に、行政庁——原則は都道府県知事——の承認を受けます。次は、名前がそっくりな隣人たち——経営力向上計画と先端設備等導入計画の見分け方へ。