shikakuホームへ
中小企業経営・政策 / 定義と政策の土台定義
定義と政策の土台 1/5 / 約5分

中小企業者の定義 — どちらか一方でよい、が急所です

「資本金1億円・従業員400人の製造業」は中小企業でしょうか。従業員は300人を超えています——でも答えは中小企業に該当です。

種明かしは判定の型にあります——資本金か従業員数の、どちらか一方を満たせばよい(OR条件)。この科目で最初に出る、そして最後まで効く急所です。

この5分の問い

中小企業者の該当性は、何を基準にどう判定するのでしょうか。

直感でつかむ

業種別の基準を「どちらか一方」で当てはめます

中小企業基本法2条の基準は業種別に4段構えです——製造業・建設業・運輸業その他=資本金3億円以下または従業員300人以下。卸売業1億円または100人サービス業5千万円または100人小売業5千万円または50人

冒頭の会社は資本金1億円≦3億円——資本金側で満たすので、従業員400人でも中小企業者です。両方満たす必要はない、が全ての出発点です。

定義の合言葉製造3億/300・卸売1億/100・サービス5千万/100・小売5千万/50——判定はOR(どちらか一方)
厳密に見る

みなし大企業——親が大企業なら、小さくても対象外になりえます

基準を満たしても支援の対象外になる例外がみなし大企業です——多くの補助金・税制の運用で、単独の大企業に発行済株式等の2分の1以上を持たれている、または複数の大企業に合わせて3分の2以上を持たれている会社は、実質は大企業グループの一員として支援対象から外されます(基本法の定義ではなく、各支援制度の要件として定められる概念です)。

覚え方の整理——定義(基本法2条)は「入口の資格」、みなし大企業は「入口を通っても弾かれる例外」。数字は1/2(単独)・2/3(複数)の対で固定します。

結論が反転する分かれ目
卸売業
資本金1億円 または 100人
従業員基準はサービス業と同じ100人
サービス業
資本金5千万円 または 100人
資本金基準は小売業と同じ5千万円
分かれ目 従業員100人は同じ、資本金1億/5千万が違う——業種と数字の組み替えが的です。
ここで間違える

ORをANDに変える——この科目の最頻出トラップです

最頻出の誤り肢が「資本金基準と従業員基準の両方を満たす必要がある」——正しくはどちらか一方(OR)です。逆パターンの「従業員数が基準を超えるので中小企業に該当しない」(資本金側で満たせば該当)も同じ罠の裏面です。

業種と数字の組み替えも定番——「卸売業は5千万円以下」(正=1億円)・「小売業は100人以下」(正=50人)。卸売とサービスは従業員100人で同じ、資本金が1億と5千万で違う——ここが混同ポイントです。みなし大企業は1/2と2/3の入れ替えが的です。

実務では

診断士の実務では、この定義があらゆる支援策の入口チェックになります——補助金の公募要領を開いたら、まず顧問先が業種別基準に乗るかを資本金・従業員の両面で確かめ、次に株主構成を見てみなし大企業に当たらないかを確かめる。「大企業の子会社だから対象外でした」を申請書作成の後に気づくのが、最も避けたい事故です。

確かめる — 予想してから答え合わせ
この5分のまとめ

冒頭の問いに答えます。中小企業者の判定は業種別の資本金・従業員基準(製造3億/300・卸売1億/100・サービス5千万/100・小売5千万/50)を「どちらか一方満たせばよい」のOR条件で行い、大企業に1/2以上(単独)・2/3以上(複数)を持たれるみなし大企業は支援対象から外れえます。次は、この中でもさらに小さい層——小規模企業者へ。