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この章は4つの論点ユニット(Wave 11)に生まれ変わりました。短く区切って学べて、ドリル・索引とつながっています。 新しい「基礎知識等」をはじめる →

行政書士法・戸籍法・住民基本台帳法は一次資料が未整備のため今回はユニット化していません。この旧版は当面そのまま読めます。

行政書士 / 基礎知識(一般知識等)知識
行政書士 最終章

基礎知識 — 足切りを確実に越える

14問56点中24点以上(6問以上)が足切り突破の条件。個人情報保護法・情報通信・政治経済社会の三本柱を、正しい優先順位と最短ルートで攻略する。

法令基準日:2026-04-01 現在施行の法令(令和8年度想定) / 頻出度:A(足切りあり・14問56点中24点以上必要) / 主たる根拠:個人情報の保護に関する法律・マイナンバー法・地方自治法

この章の問い

仮名加工情報と匿名加工情報は何が違うのか? マイナンバーが使える分野はいくつか? 電子署名で「秘密鍵を使う」のは署名か、復号か——似ているようで結論が逆になる論点の分かれ目を見極め、足切りを確実にクリアするには?

なぜ行政書士試験で問われるのか

行政書士は「国民と行政の橋渡し役」。個人情報保護法・マイナンバー法は許認可申請・行政手続の実務で毎日直結する法律だ。依頼者の個人情報を正しく管理し、マイナンバーをどの目的で利用できるかを正確に説明できなければ、業務停止処分のリスクすら生じる。情報通信の基礎(暗号化・電子署名)は電子申請が標準化した行政手続の文脈で不可欠な知識になった。政治・経済・社会は「行政書士が社会の法的インフラを支える職業」である以上、社会制度と国際情勢への最低限の素養を問うものと理解するとよい。試験上は「足切り回避」が最重要だが、各論点には実務直結の理由がある。

最短ルート

足切り突破の最小戦略

基礎知識は14問56点。6問24点以上で足切り回避。全問正解を狙う科目ではなく、確実に取れる6問を死守する科目。

足切り突破の最小構成

文章理解 3問 12点 問題文を丁寧に読めば確実に取れる。読解ミスをしない練習が最優先。

個人情報保護法 2問 8点 毎年出題。仮名加工・匿名加工・要配慮情報の3分類と、第三者提供の条件を覚えれば高確率で取れる。

情報通信 1問 4点 マイナンバー3分野・暗号化と電子署名の鍵の方向で1問は確保できる。

合計:6問 24点 → 足切り突破

足切りライン可視化(14問56点中)
0点足切りライン:6問 24点(43%)56点
分野例年問数配点優先度
文章理解3問12点A(確実取得)
個人情報保護法2問前後8点前後A(毎年出題)
情報通信・IT1〜2問4〜8点B(狙える)
政治・経済・社会4〜5問16〜20点C(広範囲・絞りにくい)
政治・経済・社会について

出題範囲が広く、年度によって時事的な問題も出るため予測が難しい。足切り回避の観点では、地方自治の直接請求(行政法との重複)・選挙制度・国連の基礎知識に絞って最低限をカバーし、残りは他分野でカバーする戦略が合理的。

取る分野・捨てる分野を分ける14問すべてを追わない。知識・読解で確実に取れる分野時事依存で予測困難な分野を分け、前者に時間を集中させる。

個別問題の正答率は試験センターが非公開だが、分野の性質から「取りやすさ」は明確に見分けられる。読解だけで解ける・条文知識で解ける分野は年度差が小さく安定して得点でき、時事や専門用語に依存する分野は範囲が事実上無限で対策効率が悪い。この性質の差を基準に学習時間を配分する。

分野性質(なぜ取りやすい/取りにくいか)方針
文章理解法律知識不要・現代文の読解のみ。年度差が小さく安定確実に取る(満点狙い)
個人情報保護法毎年出題。3分類・第三者提供・要配慮情報など条文知識で解ける確実に取る
情報通信(マイナンバー・暗号/署名)マイナンバー3分野、鍵の方向など仕組みの理解で解ける取りに行く
諸法令(行政書士法・戸籍法等)令和6年度〜追加された範囲。条文中心で出題範囲が限定的取りに行く(予備の得点源)
政治・経済・社会(時事)出題範囲が広く時事依存。年度により難易度が乱高下深追いしない(1〜2問取れれば十分)
最小合格ルート — 確実分野だけで足切りは越える

文章理解3問+個人情報保護法2問+情報通信1問=6問24点で足切りラインに到達する。いずれも読解力と条文知識で確実に取れる分野だ。さらに諸法令(行政書士法・戸籍法等)が条文対策で取れれば、個人情報や情報通信を1問取りこぼしても届く予備の得点源になる。取れる分野が複数あるため、6問24点は十分に狙える水準だ。

逆に、専門的な経済用語や細かい時事など、範囲が無限で暗記では解決しにくい問いは最初から狙わない。予測困難な問題に時間を溶かさず、確実分野の精度を上げることが、限られた学習時間で足切りを越える最短ルートになる。

毎年出題 ★★★

個人情報保護法 — 3分類と第三者提供

この章の核心個人情報(同意必要)→ 仮名加工(社内専用・提供禁止)→ 匿名加工(外部提供可)。3段階の加工レベルと提供可否が試験の生命線。

個人情報の定義(2条1項)

個人情報保護法 2条1項(概要) 生存する個人に関する情報であって、氏名・生年月日その他の記述等により特定の個人を識別できるもの。

ポイントは「生存する」個人に限られること。死者?死者に関する情報は個人情報保護法の「個人情報」に該当しない。ただし遺族の個人情報に該当する場合はある。の情報は対象外。1件でも個人を識別できれば個人情報取扱事業者として規制対象(2015年改正・2017年施行で5,000件の閾値撤廃)。

3種類の加工情報

1仮名加工情報

氏名等を削除・仮IDに置換した情報。他の情報と照合すれば個人を特定できる状態。

第三者提供:原則禁止社内分析:可

2匿名加工情報

特定個人の識別も復元も不可能な状態に加工した情報。元データへの照合も復元も不可。

第三者提供:可(本人同意不要)再識別:禁止
要配慮個人情報(2条3項)

人種・信条・病歴?病歴・犯罪歴・障害の有無なども要配慮個人情報に含まれる。・犯罪歴など、不当な差別・偏見が生じるおそれのある情報。取得に原則として本人同意が必要。さらにオプトアウトによる第三者提供ができない点が重要(通常の個人情報はオプトアウト可)。

第三者提供のルール(27条)

情報の種類第三者提供の条件
個人情報(通常)原則として本人同意が必要。オプトアウト(本人が拒否できる仕組み)の設定で同意なしに提供可能。
要配慮個人情報オプトアウト不可。必ず個別の本人同意が必要。
仮名加工情報第三者提供原則禁止。社内利用のみ可。
匿名加工情報本人同意なしに第三者提供可能。公表義務あり。
2021年改正のポイント — 条番号変更と一元化

2021年(令和3年)改正で、行政機関個人情報保護法・独立行政法人等個人情報保護法が個人情報保護法に統合され、個人情報保護委員会が官民一元的に所管するようになった。

条番号も変更。旧23条(第三者提供制限)→ 新27条、旧28条(開示請求)→ 新33条。試験では改正後の条番号が使われるため、「旧23条」とあれば現行27条を指すと覚える。

自分の言葉で言うと?

「個人情報」の定義で必ず含まれるべき文言は〔 ? 〕個人に関する情報。仮名加工情報は第三者提供が〔 ? 〕で、匿名加工情報は第三者提供が〔 ? 〕。要配慮個人情報のオプトアウトによる第三者提供は〔 ? 〕

情報通信

マイナンバー・暗号化・電子署名

マイナンバーの利用範囲

確実に覚えるマイナンバーが使えるのは3分野のみ:社会保障・税・災害対策。金融は含まれない。
マイナンバー法(番号利用法)9条(概要) 個人番号は、社会保障災害対策の各分野のうち法別表に規定された事務に限り利用できる。

試験では「4分野(金融を含む)」という誤りの選択肢が頻出。マイナンバーカードを銀行口座に任意紐付けする制度はあるが、それはマイナンバー法の「利用分野」の拡張ではなく別の制度。法定利用範囲は3分野という事実は変わらない。

暗号化と電子署名 — 鍵の方向が逆

1暗号化(送受信の秘匿)

送信者が受信者の公開鍵で暗号化 → 受信者が自分の秘密鍵で復号する。

公開鍵 → 暗号化秘密鍵 → 復号

2電子署名(本人確認)

署名者が自分の秘密鍵で署名 → 検証者が署名者の公開鍵で検証する。暗号化と逆。

秘密鍵 → 署名公開鍵 → 検証
なぜ逆なのか?(直感的な説明)

暗号化は「あなた(受信者)しか読めないように」封をする作業。受信者の公開鍵は誰でも知っているが、封を開けられるのは受信者(秘密鍵を持つ人)だけ。

電子署名は「私(署名者)が書いた」と証明する作業。秘密鍵を持つ本人しか署名できないが、署名の検証は誰でもできる(公開鍵で行う)。

サイバーセキュリティ基本法・不正アクセス禁止法の要点

サイバーセキュリティ基本法(2014年制定):サイバーセキュリティ戦略を策定し、国・地方公共団体・重要インフラ事業者等の責務を定める。内閣にサイバーセキュリティ戦略本部を設置。

不正アクセス禁止法(正式名称:不正アクセス行為の禁止等に関する法律):他人のID・パスワードを使った不正アクセスや、フィッシング行為を禁止・処罰する。

政治・経済・社会

選挙制度・直接請求・国際機関

選挙制度の数字

区分議員定数選挙権被選挙権
衆議院465(小選挙区289+比例代表176)18歳以上(2015年改正・2016年施行)25歳以上
参議院248(選挙区148+比例代表100)30歳以上
市区町村長18歳以上25歳以上
都道府県知事18歳以上30歳以上
被選挙権の覚え方

「衆院・市区町村長は25歳以上、参院・都道府県知事は30歳以上」。衆院と市区町村長(下位の職)が25歳、参院と都道府県知事(より広域・上位の職)が30歳と覚える。

地方自治の直接請求(地自法74条・76条)

この論点は行政法(地方自治法)でも出題されるが、一般知識分野でも問われる。請求先の混同が最頻出トラップ。

請求の種類必要署名数請求先根拠条文
条例の制定・改廃有権者の1/50以上長(首長)地自法74条
監査の請求有権者の1/50以上監査委員地自法75条
議会の解散有権者の1/3以上選挙管理委員会地自法76条
議員・長の解職有権者の1/3以上選挙管理委員会地自法80・81条
主要職員の解職有権者の1/3以上地自法86条
直接請求の署名数の覚え方

「条例・監査=1/50(少ない署名でできる軽いこと)、解散・解職=1/3以上(重大なことには多くの署名が必要)」。さらに請求先:条例→長、解散→選管。この2点が最頻出。
※有権者数40万超の大規模自治体では段階的に緩和される(40万超の部分は1/6、80万超の部分は1/8。地自法76条4項等)。

国際機関の基礎

安保理と総会の違い総会は1国1票の平等原則。安保理は常任理事国5か国が拒否権を持つ——この非対称が国連政治の核心。
機関構成議決方式・特徴
国連総会全加盟国(2024年現在193か国)1国1票の平等原則。重要問題は出席投票の2/3以上。一般問題は過半数。法的拘束力のある決議を国家に対して発出する権限はない(勧告的効力)
安全保障理事会(安保理)常任理事国5か国(米・英・仏・露・中)+非常任理事国10か国(2年任期・地域別配分)手続事項:9か国以上の賛成。実質事項:常任理事国5か国を含む9か国以上の賛成。常任理事国は拒否権(反対=否決。ただし棄権・欠席は拒否権行使とはみなされない)を持つ。国際の平和と安全に主要責任を持つ唯一の機関
国連PKO(平和維持活動)加盟国が自発的に派遣する軍・警察・文民要員国連憲章に直接の規定はないが慣行として発展(憲章6章半)。紛争当事者の同意・中立性・自衛以外の武力不行使を3原則とする。日本はPKO協力法(1992年)に基づき参加
試験のポイント

「国連総会は1国1票」「安保理常任理事国5か国の拒否権」「安保理の非常任理事国は10か国・任期2年」の3点が頻出。「総会の決議に法的拘束力はない」(勧告的効力にとどまる)も重要。安保理は国際の平和と安全に主要な責任を持つとされる(国連憲章24条)。

自分の言葉で言うと?

マイナンバーの法定利用3分野は〔 ? 〕〔 ? 〕〔 ? 〕。衆議院議員の被選挙権は〔 ? 〕歳以上、参議院議員は〔 ? 〕歳以上。条例制定改廃の直接請求先は〔 ? 〕で、議会解散の直接請求先は〔 ? 〕。国連安保理常任理事国の数は〔 ? 〕か国。

三の二
足切り対策 ★★★(3問12点)

文章理解 — 解法パターン

足切り突破の最優先パート

文章理解3問12点は唯一の「確実取得パート」。問題文を丁寧に読むだけで正解できる——法律知識不要。読み飛ばし・思い込みをしないことが全て。

3つの出題パターンと解法

① 要旨把握型(最頻出)

問われること:「この文章の要旨として最も妥当なものはどれか」

解法のコツ:文章全体の「結論」を探す。最終段落・逆説の接続詞(「しかし」「だが」「ところが」「要するに」「つまり」)の直後が結論になることが多い。選択肢の中で「部分の内容を全体の話として過大・過小に述べているもの」は誤り。

よくある誤りの肢:本文に書いてない主張を追加している/本文の一部だけを全体と誤解させている/本文の主張と正反対の内容。

② 空欄補充型

問われること:文中の空欄(〔 〕)に入る語句・文を選ぶ

解法のコツ:空欄の前後の接続関係を確認する。「しかし」「また」「つまり」「たとえば」など接続詞の種類で、逆接か順接かを判断。空欄の前の内容と「逆になる」か「例示になる」かで選択肢を絞る。前後の語句・テーマと整合するか確認する。

記述式ではないので「自分の言葉で考える」より「前後との整合性をチェックする」作業に徹する。

③ 文章並べ替え型

問われること:バラバラに並んだ文・段落を正しい順序に並べる

解法のコツ:①「この」「その」「それ」などの指示語に注目し、何を指しているかを特定する。②接続詞(「しかし」「そのため」「一方」「したがって」)で順序関係を確定する。③「一般論→具体例」「問題提起→解決」の論理展開パターンを意識する。

最初と最後に来やすい文のパターン:冒頭=「一般的・抽象的な問いかけ」「歴史的背景」、末尾=「まとめ・結論・提言」。

文章理解でやってはいけない3つのこと

自分の知識・思い込みで答えない——本文に書いてあることだけを根拠にする。
読み飛ばしをしない——選択肢を先に読んでから文章を読むと思い込みが生じる。本文を先に最後まで読む。
時間をかけすぎない——1問あたり目安3〜4分。文章理解で時間切れになる受験者は多い。残り時間を計りながら進める。

触ってわかる ①

個人情報 — 3分類ジャッジ

事案を読み、「個人情報」「仮名加工情報」「匿名加工情報」「対象外」のどれに当たるかをジャッジする。仮名と匿名の違い、死者の扱い、要配慮情報を確認する。

予想 → 答え合わせ

個人情報 3分類ジャッジ

事案を読み、4択から分類を選ぶ。正答と根拠がその場で出ます。

1 / 7
個人を識別できないように加工し、復元もできないようにしたデータ。ビッグデータとして外部に提供したい。
このデータの分類は?
触ってわかる ②

結論が逆になる「分かれ目」を見る

仮名加工と匿名加工、暗号化と電子署名——似ているのに結論が違う4つのペア。スイッチで切り替えながら「分かれ目」を体得する。

スイッチで切り替え

混同ペア弁別スイッチ

提供禁止
仮名加工情報
他の情報と照合すれば個人を特定できる状態。第三者提供は原則禁止。社内分析向け
提供可能
匿名加工情報
個人の識別も復元も不可能。第三者提供可能(本人同意不要)。ビッグデータ向け
分かれ目 仮名=社内専用(提供禁止)、匿名=外部提供可。「仮名加工は匿名加工と同様に提供可能」は誤り。
触ってわかる ③

本番の肢で、ポイントを確認する

演習 1 / 個人情報の定義

個人情報保護法に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  • 個人情報保護法における「個人情報」には、死者の氏名・住所も含まれる。
  • 個人情報保護法における「個人情報」は、生存する個人に関する情報に限られる。
  • 個人情報取扱事業者となるには、5,000件以上の個人情報を保有していることが要件となる。
  • 要配慮個人情報は、オプトアウトの手続きをとれば本人同意なしに第三者に提供できる。
演習 2 / マイナンバーの利用範囲

マイナンバー(個人番号)の法定利用範囲として、マイナンバー法が定める分野の組合せとして正しいものはどれか。

  • 社会保障・税・金融
  • 社会保障・税・災害対策
  • 税・金融・災害対策
  • 社会保障・金融・災害対策
演習 3 / 電子署名の鍵の使い方

公開鍵暗号方式における電子署名に関する記述として、妥当なものはどれか。

  • 電子署名では、署名者は自分の公開鍵を使って署名し、検証者は署名者の秘密鍵を使って検証する。
  • 電子署名では、署名者は自分の秘密鍵を使って署名し、検証者は署名者の公開鍵を使って検証する。
  • 電子署名と暗号化は同じ鍵の方向を使う。
  • 電子署名では、受信者の公開鍵で暗号化し、受信者の秘密鍵で復号する。
だから、こうなる

出題者の七つの手口

手口① 「仮名加工情報も外部提供できる」とする抽象タイプ:類似制度の混同

「仮名加工情報は匿名加工情報と同様に、第三者提供が可能である」→ 誤り。仮名加工情報の第三者提供は原則禁止。社内分析専用の情報。

対策:仮名=社内専用(提供禁止)、匿名=外部提供可。「仮名→外部提供可」は最頻出の誤りの肢。

手口② 死者を「個人情報」に含める抽象タイプ:限定語の削除(範囲の水増し)

「死亡した顧客の個人情報は、個人情報保護法の保護対象となる」→ 誤り。「個人情報」は生存する個人の情報。死者の情報は対象外(ただし遺族等の個人情報として保護される場合はある)。

対策:「生存する」がキーワード。必ず確認する。

手口③ 要配慮情報に「オプトアウト可」とする抽象タイプ:例外・厳格ルールの見落とし

「病歴や犯罪歴を含む情報も、オプトアウトの手続きをとれば本人同意なしに第三者提供できる」→ 誤り。要配慮個人情報はオプトアウト不可。個別の本人同意が必要。

対策:要配慮情報は「通常の個人情報より厳しい」とセットで覚える。

手口④ マイナンバーを「4分野(金融含む)」とする抽象タイプ:数字・範囲の水増し

「マイナンバーは社会保障・税・災害対策・金融の4分野で利用できる」→ 誤り。法定利用範囲は3分野のみ(金融は含まれない)。

対策:3分野(社会保障・税・災害対策)。「金融を含む4分野」は出題者の定番トラップ。

手口⑤ 電子署名を「暗号化と同じ鍵の方向」とする抽象タイプ:主体・方向のすり替え

「電子署名では署名者が公開鍵で署名し、検証者が秘密鍵で検証する」→ 誤り。電子署名は秘密鍵で署名・公開鍵で検証。暗号化と逆。

対策:暗号化は「公開鍵で暗号化(施錠)→秘密鍵で復号(開錠)」、電子署名は「秘密鍵で署名(印鑑)→公開鍵で検証(印鑑照合)」とイメージする。

手口⑥ 直接請求の請求先を「長と選管」で入れ替える抽象タイプ:主体(請求先)のすり替え

「議会解散の直接請求はに行う」→ 誤り。議会解散の請求先は選挙管理委員会。条例制定改廃の請求先が。入れ替えが最頻出。

対策:条例→長(条例を実行するのは長だから)。解散→選管(選挙に関わるから選管)とイメージする。

手口⑦ 選挙制度の数字・年齢を入れ替える抽象タイプ:数字・範囲の水増し

「衆議院の小選挙区は176、比例代表は289」→ 誤り(逆。小選挙区289・比例176)。「参議院議員の被選挙権は25歳以上」→ 誤り(30歳以上。衆院・市区町村長が25歳、参院・知事が30歳)。「選挙権は20歳以上」→ 誤り(2016年施行で18歳以上)。本文の「選挙制度の数字」表がそのまま出題者の入れ替え素材になる。

対策:定数〔衆465=小289+比176/参248=選挙区148+比例100〕・被選挙権〔25歳=衆・市区町村長/30歳=参・知事〕・選挙権〔18歳〕をセットで暗記。数字の入れ替えが最頻出。

本試験形式模擬問題

本試験形式 1

個人情報保護法に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  • 個人情報保護法における「仮名加工情報」とは、個人を識別できないように加工し、かつ復元もできないようにした情報であり、第三者への提供が可能である。
  • 個人情報保護法における「匿名加工情報」とは、氏名等を仮のIDに置き換えた情報であり、他の情報と照合すれば個人を特定できる状態にある。
  • 要配慮個人情報(病歴・犯罪歴等)は、個人情報保護法上、オプトアウトによる第三者提供が認められておらず、第三者提供には個別の本人同意が必要である。
  • 個人情報保護法における「個人情報」には、死亡した元従業員の氏名・住所も含まれ、保護の対象となる。
  • 個人情報取扱事業者となるためには、5,000件以上の個人情報データベースを保有していることが要件であり、5,000件未満の場合は同法の適用を受けない。
本試験形式 2

政治・選挙制度及び地方自治に関する次の記述のうち、妥当なものはどれか。

  • 衆議院議員の被選挙権は30歳以上であり、参議院議員の被選挙権は25歳以上である。
  • 条例の制定・改廃を直接請求する場合、有権者の3分の1以上の署名を集め、選挙管理委員会に請求する。
  • 国連安全保障理事会の常任理事国は7か国であり、いずれの常任理事国も拒否権を行使することができる。
  • 国連安全保障理事会において、常任理事国が棄権または欠席した場合は拒否権を行使したものとみなされ、決議案は否決される。
  • 地方議会の解散を直接請求する場合、有権者の3分の1以上(大規模自治体は段階的に緩和)の署名を集め、選挙管理委員会に請求する(地方自治法76条)。
本試験形式 3

マイナンバー及び情報通信に関する次の記述のうち、妥当でないものはどれか。(正解は妥当でないもの4つ、妥当なもの1つ。妥当なものを選べ。)

  • マイナンバー(個人番号)の法定利用範囲は、社会保障・税・災害対策の3分野に限定されており(マイナンバー法9条)、金融分野は法定利用範囲に含まれない。
  • マイナンバー(個人番号)の法定利用範囲は、社会保障・税・金融・災害対策の4分野であり、銀行口座への紐付けはマイナンバー法の規定による利用拡張の結果である。
  • 公開鍵暗号方式において、電子署名は送信者の公開鍵で署名し、受信者の秘密鍵で検証を行う。
  • 公開鍵暗号方式において、暗号化は送信者が自分の秘密鍵で暗号化し、受信者が自分の公開鍵で復号する。
  • 仮名加工情報とは、特定個人の識別も復元も不可能な状態に加工した情報であり、本人同意なしに第三者へ提供することができる。
基礎知識 — まとめ

仮名加工=社内専用・提供禁止匿名加工=外部提供可。マイナンバーは3分野のみ(金融は含まない)。電子署名は秘密鍵で署名・公開鍵で検証(暗号化と逆)。国連:総会=1国1票安保理常任5か国=拒否権。文章理解は本文のみを根拠に、3パターン(要旨・空欄・並べ替え)を識別。文章理解3問+個情法2問+情通1問で24点——足切りは突破できる。

自分の言葉で言うと?

仮名加工情報の第三者提供は〔 ? 〕。匿名加工情報の第三者提供は〔 ? 〕。マイナンバーの法定利用分野は〔 ? 〕。電子署名では〔 ? 〕鍵で署名し、〔 ? 〕鍵で検証する。

出典と基準日

  • 法令基準日:2026-04-01 現在施行の法令(令和8年度行政書士試験 想定)。
  • 個人情報保護法:個人情報の保護に関する法律2条1項・3項・27条・33条(e-Gov法令検索)。2021年(令和3年)改正統合後の条番号を使用。
  • マイナンバー法:行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律9条(e-Gov法令検索)。
  • 選挙関係:公職選挙法9条・10条。衆院465・参院248(2024年現在)。
  • 地方自治法:直接請求 74条・75条・76条・80条・81条・86条(e-Gov法令検索)。

文中の語に点線が引かれた箇所はタップで定義が開きます。気づきは画面右下の「メモ」から書き出せます(端末内に保存)。

独立ファクトチェック:✅ PASS(2026-06-29 opus検証 → ⚠️2件修正適用済み: 直接請求署名数の段階的緩和特例追記、安保理棄権と拒否権の区別明記/2026-07-01 opus再検証: 選挙制度の議席数〔衆465=小289+比176/参248=選挙区148+比例100〕・被選挙権年齢・選挙権18歳・マイナンバー3分野・直接請求の請求先と署名数を現行法(公職選挙法4条・10条、地方自治法74〜86条、番号利用法9条)で再確認し全て一致。修正なし)